マングローブ:石垣島移住情報

マングローブ(1)

環境のバロメーターともいえる、マングローブ。年々、環境破壊が進む中でいまこそ、積極的な保護の活動が求められています。

日本では、どこでマングローブをみることがきるでしょうか?

北限は、九州南端の鹿児島県喜入町です。ここにあるメヒルギ群落がマングローブの北限といわれます。これは特別天然記念物にも指定されています。しかしこれについては、移植されたとの説もあることから、自然の分布としては、種子島が北限ともいわれています。それよりも北となると、よく似た景観としてはハマボウの群落が時に似ているといえないこともありませんが、これほとんど広がりをもっていません。
伊豆半島ではメヒルギが植樹されて定着しています。ここが、定着としては北限といえるかもしれません。

石垣島も含めた沖縄ではどうでしょうか?
沖縄本島では、4種類、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギモドキの生育が認められています。ただし、ヒルギモドキは島北部の億首川の河口でしか見ることはできません。ヤエヤマヒルギとヒルギモドキは、沖縄島が北限とされています。その他には、島北部の慶佐次、南部の漫湖等でもマングローブ林を見ることができます。

では、石垣島ではどうでしょうか? 石垣島では、6種類のマングローブの種が発達しています。オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ヒルギダマシ、ヒルギモドキ、マヤプシキです。このうちマヤプシキは石垣島が北限といわれます。石垣島の島内では宮良川河口のマングローブが最も広大で、日本最大とも言われています。国指定天然記念物となっています。

マングローブ(2)

石垣島のほとんど唯一ともいえる、大きな川である、宮良川の河口にはマングローブが広がっています。石垣島のこのマングローブは、国内最大の面積をもつといわれています。また西部の名蔵アンパルは、2005年にラムサール条約に基づいて登録されました。保護すべき貴重な湿地として世界的にも認められているのです。 マングローブというのは、どのようなものなのでしょうか? マングローブというのは、熱帯から亜熱帯地方の河口汽水域にある塩性湿地に生育する森林です。マングローブは、別名、「紅樹林」または「海漂林」と言われることもあります。マングローブという場合、その用語は「森林全体」をさす場合と、森林を構成するそれぞれの「種」を表す場合があります。混乱を招くことがあることから、「森林全体」をさす場合を「マングローブ(林)」といいます。一方、個々の種を表す場合は、「マングローブ植物」とされ、使い分けがなされるのが一般的です。 また、森林全体を指す場合を「マンガル」といい、種をさす場合には「マングローブ」として区別することもあります。 マングローブは、東南アジア、インド沿岸、南太平洋、オーストラリア、アフリカ、アメリカなどに分布しています。日本においては、石垣島を含む沖縄県、および鹿児島県に分布します。